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登り窯その2


先日、登り窯の窯出しが終わりました。
はたして結果はどのように焼けたのか?そもそも今回の窯焚きは益子の窯で、萩風の焼き物を登り窯で焼成する試みでした。何故萩焼なのか?それはたまたま私が、萩の窯元で働いた経験があったという理由からでした。

萩焼といっても色々な焼きの物があります。化粧、白萩、琵琶色、窯変、灰かぶり、etc、、それぞれに狙い目がありますが、土選びから釉薬の調合、釉がけ、窯詰め、窯焚きと、一連の経験とノウハウは多少は持ち合わせています。それらを駆使して仕事をして窯出しを迎えてみて、今回は、化粧物の作品の中に非常に萩らしい物がとれました。ある意味成功と言えると思っています。満足しています。しかし、、どうしてなのかしっくりいきまん。

技術的観点から考えれば、あと2〜3回継続して焚ければ、きっと一回の窯の7割ぐらいは「萩らしい作品になる」という焚きが可能になるでしょう。でも、そんなことに何の意味があるのでしょうか?こんな考えが頭から離れません。

♪ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン♪

萩焼は萩で焼かなければ意味が無い。と感じさせる事が「伝統」というものなのでしょう。改めて偉大さを感じます。でもその中でナンバーワンを追い求める事に、わたしは興味がありません。同時に「今を生きている」のも見逃せない事実ですから。それでは造形的な仕事や個性的な装飾が果たしてオンリーワンなのでしょうか?やっぱり伝統的な仕事に内包されている「原点」を無視は出来ません。いつも感じていたいのです。

なるほど、なるほど、これではしっくりいくはずはありません。(笑)
昔から頭の中の整理整頓は苦手でしたから。

by kamakura-dan | 2005-09-13 03:43 | 登り窯  

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